2016年5月30日月曜日

5月の読書

多和田葉子ブームが一段落したと思ったら、今月はひたすら「獣の奏者」
こういうがっついた読み方はあかんのだろうな〜と思いつつ、外伝を含め全5冊を読破

生きて帰ってきた男* 小熊英二 岩波新書 2015
下り坂をそろそろと下る 平田オリザ 講談社現代新書 2016
超・反知性主義* 小田嶋隆 日経BP社 2015
獣の奏者 外伝* 上橋菜穂子 講談社 2010
獣の奏者 4 完結編* 上橋菜穂子 講談社 2009
獣の奏者 3 探求編* 上橋菜穂子 講談社 2009
獣の奏者 2 王獣編* 上橋菜穂子 講談社 2006
獣の奏者1闘蛇編* 上橋菜穂子 講談社文庫 2009
雲をつかむ話* 多和田葉子 講談社 2012
はじめての緑のカーテン* NPO法人緑のカーテン応援団 家の光協会 2011

2016年5月28日土曜日

技なし

いっとき「研究員」という肩書きで仕事してた時期がある
事務屋をしながら稽古も担当するという二足の草鞋を履いていた頃のことである
身体教育研究所の職員には「技術研究員」という名称が与えられている
つまり、「研究員」とは、技のない「技術研究員」ということだ

技術研究員になったのは、二足のわらじを辞めたときで、
ただ、そのときに、ちゃんと実技試験を受けたという記憶がない
もし、資格認定の査察が入ったら、
記録不備あるいは情実認定で資格を剥奪されてしまうのではなかろうか
いまでも、ビクビクしながら仕事をしている

一度、ダン先生に「試験受けさせてください」とお願いしたら
「おまえ落ちるから受けなくていい」というひどい答えが返ってきた
試験代わり、という意味だったと固く信じているのだが、ダン先生が刺客を送ってきたことがある
M画伯である
大井町稽古場で仕事を始めて間がない頃で、
操法受けさせてくださいと言ってきたときには、正直ビビった
これが試験でなくて何であろうか
操法中にあんなに汗をかいたことはない
冷汗三斗*という言葉があるが、まさに冷汗だった

それから随分時間が経ってしまった
その後、技が身についたのか?と問われると、
悲しいかな、そのような実感を持てぬまま現在に至っている
中身は「技のない」研究員のままである

*冷汗三斗(れいかんさんと)
 この文章を書くまで冷汗三升(ひやあせさんじょう)だと固く信じていた
 まさに、冷や汗もの
 こういう記憶まつがいというのが結構多い
 「唐突」を「からとつ」と読んだり...

2016年5月25日水曜日

ヨーグルト

引っ越す前まで、ヨーグルトは自分でつくっていた。つくっていたといっても、ただ、種になるヨーグルトをタッパー容器に入れ、牛乳を注いでかき混ぜ、容器にペーパータオルをかぶせ、それを食器棚のなかに置いておくだけ。二日もすれば、牛乳がヨーグルトに変身する。

種は大井町稽古場にだれかが持ち込んできたカスピ海ヨーグルト。けっこう大勢の人が持ち帰ったはずだが、生き残ったのは我家くらい。なんだかんだいって、十年以上生きながらえた。それが昨年の引っ越しの混乱ー冷蔵庫がない期間が一週間続いたーのせいでダメにしてしまった。

以後、市販のヨーグルトを食べる生活が続いていた。それはそれでいいのだが、1Lの牛乳というのは独り暮らしだと持て余す。低温殺菌の牛乳など買ってしまうと消費期限が短いから余計に困る。チャイを入れるとき、シリアルを食べときくらいに使うくらいで、そもそも、牛乳を飲むという習慣がない。

一度、市販のブルガリアヨーグルトを種に試みたのだがヨーグルト化せず失敗。やはり、菌を弱くする処理が行われているのだろうかと思いながら諦めた。一昨日だったか、ちょっと高めのカスピ海ヨーグルトというのを買ってきて、ダメ元でそれを種にして、牛乳を注いで一晩置いてみた。なんと、ちゃんとヨーグルトになっているではないか。これは朗報。これが次の世代の種になるかどう、試してみることにしよう。

せうそこ

新企画
ちなみに「せうそこ」とは消息のこと
安森和子さんに関しては、『生動気韻』を参照のこと
参加希望者はご予約ください



















2016年5月23日月曜日

とりふね舞踏舎公演

6月8日9日の両日、京都でもとりふね舞踏舎の公演をやるそうだ


2016年5月22日日曜日

文脈

文脈ということを最近よく考える。

野口整体を標榜して活動している個人や団体は多くて、旧い友人が、そのような団体の一つで活元運動を習っていたりしていて驚いたことがある。それ自体、ぜんぜんオーケーなのだが、僕らがやっていることと、彼らがやっていることは同じなのねと気易くいわれると、そうなのかな〜と、腑に落ちないものが残る。

それはあなたたちの本流意識、あるいは、組織への忠誠心に過ぎないじゃないのと問われると、返事に詰まる。整体協会のなかでも、整体コンサルタントと稽古場の技術研究員ではやってることは大分違っていそうだし、それ以前に、技術研究員だって、ひとりひとりやってることが全然違ってるんじゃないのと思うこともある。それでも、なんらかの文脈は共有されている。

僕にとって切実なのは、技術の違いではなくて、どれだけ文脈を共有できているか、という一点なのだ。いわゆる自然派の人たちが、彼らの文脈の中に、構成要素の一つとして整体を取り入れたい気持ちは分からんではないし、大枠で捉えれば、僕なんかも自然派に含まれるのかもしれない。それでも、整体には整体の文脈というものがあるんだよな〜、と言いたくなってしまう。言い換えれば、ぼくらが「伝統」と呼んでいるものとどう「接し」ようとしているのか、という態度の違いなのだろうと思う。

ダン先生が、整体協会は結社であるといういいかたをよくされていた。俳句の集まりだって結社という言葉を使うから、一般的な単語でもある。でも、結社って、なかなか強いことばでもある。マイノリティーとしての結束と言い換えられるかもしれない。ときどき、そのマイノリティー性に無頓着な人がいて、あれっと思うのだが、基本、ぼくらはマイノリティーなのだと思う。だから、会員というのは、お客さんではなく仲間である。この仲間を希求する感じというのが、最近になってようやくわかってきた。

ずいぶん歯切れのわるい文章になってしまった。

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【付記 5/26】
つまりのところ、次の世代への視点があるかどうか、ということを言いたかったんだな。

2016年5月17日火曜日

季節は夏
夏という言葉から連想する漢字ではなく、
夏に連なる感覚にふさわしい漢字をひとつ見つけてみる



2016年5月16日月曜日

30代女子

先週、30代女子がやってきた
「心配だ〜」とイケダせんせもやってきた
とはいえ、僕のことを心配してくれているわけではなさそうだ

親子ほど年の離れたという表現があるが、
たしかに年の離れた女子との距離の取り方はむずかしい
ちょっとだけスリリングでもある

周りに30代、40代の独身女子が多くて困る
横で見てて、その煮え切らなさにイライラすることもある
勿論、男子にも同様の感覚はあるのだが、男子は冷たく突き放す

少子化社会を憂いてるわけでは無論ない
つまり、プレイヤーとして参加したいんでしょ?
遠くで誰かがささやくが、また同じ愚を繰り返すのかい?という裡なる声も聞こえてくる
理性をなぎたおすだけの衝動がうまれてこない
これはこれでちょっと淋しい

天満宮に散歩するというのは、いつもの来客パターン
天満宮脇のお店で粟餅を食べ、北野白梅町で別れたのだが、
その後、車折神社、松尾大社、月読神社と回ったらしい
なんと、その30代女子は御朱印ガールでもあった

夕方、等持院に戻ってきて、僕がつくったうどんを美味しそうに平らげ、
夜行バスに乗るために京都駅に向かっていった
うん、ちょっとだけ自分の中に野生が取り戻ってきた感じだ

2016年5月15日日曜日

活元会

活元コンサルタントになったばかりの娘がさっそく活元会を開くとのこと。
2年半前に叔母が亡くなったことをきっかけに整体に目覚め、その後、彼女にとっての母と祖父を看取った。僕にとっては、娘でありながら、一緒に修羅場をくぐりぬけてきた同志のような存在でもある。活元会を2回やり、それから出産体勢に入るという。たくましい。

連座→カタと同調

本日の「連座」は「カタと同調」に変更します
時間は13時〜16時 予約不要

2016年5月13日金曜日

雑誌

ほんと雑誌というものを読まなくなった
もともとコンビニで立ち読みする習慣はない
つまり、本屋に行かなくなったということですね
通勤電車に乗る機会もないからから、中吊り広告を目にすることもなくなった
存外、電車の中吊り見て、週刊誌を読んだつもりになってたんだ
たまに街中にある丸善といった大型書店にいくが、
今度は、本の量に圧倒されて買わないで帰ってくるというパターン
結局、一番頻繁に本を買っているのが、石川に行くときに立ち寄る、
京都駅地下のくまざわ書店だったり、
金沢駅ビルの端っこにあるうつのみや書店だったりする
今回の石川行きの旅の伴は、先ほど仕入れた、
『下り坂をそろそろと下る』(平田オリザ 講談社現代新書)
連休明け平日の京都駅は、いつもより平穏な印象

2016年5月11日水曜日

更新

等持院稽古場要項の頁を更新しました
 *個人教授・個別稽古 月3回目の会費について等

2016年5月9日月曜日

ムカデ

この家はムカデが出ますよ〜、と脅されている
ひとりならず、二人の人に言われると、なんだかほんとに出てきそうな気分になる
ゴキブリなら立ち向かえるが、ムカデが出てきたらどうしよう
煙草のヤニを家の周りに撒けばよいとか、コーヒーのカスがよいとか、
あれこれアドバイスをもらうのだけれど、なんだか目眩がしてくる
冷凍スプレーで捕まえたという話を聞く一方、
あれでは取り逃す、結局割り箸でしょうという話も聞かされた
これから梅雨に向かう季節
思わぬ伏兵と対峙することになってしまった

2016年5月6日金曜日

ゴールデンウイーク


ゴールデンウイークがはじまってすぐ、甲斐さんの写真展があるというので、祇園方面に出かけていったのだが、観光客の多さに驚いた。この時期は、等持院に引き篭もっているに限る。大学はカレンダー通りなのか、近所を歩く学生たちの姿もまばらで、新学期で急に賑やかになったこの周辺もいっときの静かさを取り戻した。

先月末、「動法研究」が送られてきた。「動法研究」は身体教育研究所で発行されている指導者用の冊子で、すでに19号。その最近刊のあとがきに「獣の奏者」というファンタジー小説が紹介されていた。これは読みたいと思わせる紹介文で、早速、図書館に予約を入れた。全4巻+外伝の5部作になっているようで、すぐ借りられた第一巻は一日で読み終えてしまった。音読を離れて乱読に立ち返ったかたちだが、もう先を読みたくてしかたがない。翌々日には、児童書コーナーにあった単行本版を三冊借りてきて一日一冊のペースで読んでいる。

幸い、稽古に来てくれる方はいて、完全ひきこもりにはならずにすんでいる。昨日は、連座を筆動法に振り替えて稽古した。気配はもう夏。

冬から春を飛び越えて一気に夏模様になるというのが近年の季節の巡りかただが、今年もそんな感じ。ようやく、ファンヒーターを片付け、袷の着物をしまい込み夏用の着物を取り出したと思ったら、今日は一転肌寒くなってきて、ホットカーペットの電源を入れる始末。台所に掛かっている温度計をみると18度。ちょっと前までなら、暖かいと感じていた気温なのに、これを肌寒いと感じるということは、体はすでに夏仕様になっているということだ。

旧暦カレンダーによると、明日から皐月。

2016年5月4日水曜日

連座→筆動法

明日、5月5日の「連座」は「筆動法」に変更します
時間は13時〜16時です
参加希望の方はメールまたは電話でご予約ください