2012年5月4日金曜日

30年の後

4月の下旬、Facebookで30年ぶりに繋がったインド人の知り合いRから
メッセージが届いた
「あなたの師匠の英語論文を読んだ。いま、京都に来ているから教えにきてくれ」
おいおい、そう簡単にはいかないよ〜
「いま身動きとれないから、京都の同僚を紹介しようか?」
と返事したら、「是非」との答え
京都で稽古場を担当しているTに電話してみると、
「うまく説明できないと思うけど、いいですよ」と快諾を得た
「了解はもらったから、一度訪ねてみたら。ただし、英語は通じないよ」
と折り返し伝言する
単純に右から左へ振っただけで、無責任のそしりは免れないが、
かといって、これ以上出来ることもない
稽古場の空気だけでも体験してもらえればそれでいいか

一週間ほどして思わぬ人から電話をもらったーKさん
そうか、英語教師だったKさん、京都の稽古場に通ってたんだ
Tに乞われてだろうと思うのだが、Rが稽古場を訪ねていったとき同席したとのこと
顛末を聞いて笑ってしまった
Rが「インドでも近代化が進んで、伝統との乖離が進行中で、これは問題だと思う」
と話したというのだ
私がDに紹介したのは裕之先生の
"The Idea of the Body in Japanese Culture and its Dismantlement"
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ijshs/2/0/2_0_8/_article
つまり明治維新によっていかに日本人の身体観が変容していったかという内容

Rと私はアメリカ系ヒッピー大学(と呼ばれていた)FWCの同窓生
伝統的なるものからの脱出を30年前は目指していたのだ
それが30年の時を経て、「伝統的文化を・・・」などと二人とも話している
笑っちゃうではないか
しかも、筋が一本通っていると感じている
これは、Tも同様で、Tの「身体教育研究所に入らなければ、この歳でお茶やってませんよ」
という言葉は、そのまま私にも当てはまる
前述のKさんは、奇しくも30年前のFWCを知っている方
不思議な縁ではある

その後、RからもTからもナシのつぶてである
まったく・・・ 
本人たちの印象はどうだったんだろう

身体教育研究所HPの英語版の充実を切に望みます